鶴見川日記


重い女

「重い女」
既婚者未婚者問わず、女が自分に与えられたくない呼称である。
反対語は「軽い女」だが、対義語ではない。

仕事疲れの男が忌み嫌うのは「重い女」で、
求めるのは、いわゆる「癒し系」なのであろう。
いつもニコニコ、多少のわがままもやさしく包み込み、
間違っても家事分担しろなんて言い出しもしないし、
毎日「お疲れ様」と言ってくれる聖母のような存在。
男子のマザコン心を満たしてくれる存在。

女たるもの、井川遙とはいかないまでも、多少の不満や愚痴があっても
ぐっとこらえ、女らしく、明るく気丈に振舞っていたいものである。
しかし、自分に余裕がない時期はなかなかしんどいもの。

最近、安野モヨコのエッセイを読んで、
「だいたい、自分も働いて疲れてるのに、働いて疲れた男を癒せますか?」
の一文にポンとひざを打った私。
そーなんだよ。

自分も働いてると、帰って買い物して洗濯してご飯作って云々を2、3時間で
がーっとこなして・・・って、ルーティンにこなして慣れていても疲れませんか?
たとえ料理や家事が好きだとしても、仕事から帰ってきてもう一仕事って、
けっこうがんばりどこだよね。
でも、働いて疲れた男に家事分担してよ!なんて言えるわけないよね。
「ありがとう」の一言で、なんかがんばれちゃうし。
「がんばってる自分」つう自己満足もちょっと入ってるし。

かつ、平穏な日々キープのためには、あまりグチグチ言わないこと。
反対の立場を想像したらぞっとする。
疲れて帰ってきて、グチグチ恨みがましい同居人がいたら。。
それでも、ニコニコをキープしててもやっぱりほころびが出てしまう。。

男が癒されたいと思う対象は自分であってほしいと思うあまりがんばるはいいが、
ますます「顔で笑って心で泣いて」度が増していくというこの矛盾。

女はどこで癒されたらよいのか?
疲れた男に要求するのは酷というもの。
(でも、その逆はありなんだよな)
癒しグッズか?酒?温泉旅行?趣味に没頭?歌舞伎とか?買い物?友達?
ホストクラブとか?男がおねーちゃんの店に行くように?
興味ないなー。第一、お金ないし。
(でも今調べたら、ホストクラブも結構、お試し初回とかは一般OL値段でも行けるのね。
はまったりしない限り・・・いや 行きませんけど。)

あまり「男は~」「女は~」な書き方は好きでないのですが、今日はなんとなく。
久々、一日家にこもってたのでなんか内省的になってしまいました。
今回は一般論、仮にの話ですよ。(タマゴン用にフォロー)

やっぱ家でじっとしてるの、たまにならいいけど私の場合はよくないな。
明日は無理にでもどっか行こっと。
晴れますように。
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# by chocciu | 2006-11-12 03:35 | 新婚女


机きれいにしてますか。

今日職場に来た人に、
あんたの机は汚くてマスコミ向けだといわれた。
ううう。

片付けられない編集長の次に私の机は汚い。
パソコンの周りと机の上に、付箋やメモを貼り過ぎて
もはや付箋の意味がない。
(急な電話とかでいざ目にしたくてももーどこに書いといたかわかんなくなってる)

鉛筆や定規も次々出してしまわないから、いつもいつのまに机上に鉛筆がゴロゴロ。
書類が机上に乗り切れないから、引き出しを何個か出してその上に置いてる。
バックナンバーも1,2,3月号~と順番に並べてるのに、
いざ2005年4月号が必要になったときになぜかない。

ついでに言えば、
扱うこまい原稿が多く、誰に何の電話かけたかわかんなくなっちゃうので、
エクセルで
「日付 名前 用件 経過  備考 処理済み(未処理)」
みたいな表を作って、折り返し電話待ち中とかだと文字の色を変えたり
してるんだけど、ややこしい問い合わせの電話取っちゃったり(「地雷」と呼んでいる)、
急な来客が来たり、突発的用事頼まれたりなんだりしちゃうと
色変えるの忘れちゃうので、あまり進行表の役割を果たさず。
結局紙に書いてやっぱりフセン→フセンますます増えてる。

処理できなくてそのままつんである投稿の封筒とか
切り抜き記事の合間を縫って、
なんかもう手放せなくなったハンドクリームとかペットボトルがあったり。

なんかこう・・・
机上もスタイリッシュにすれば雑然な気分も変わるのか?
「片付けられない女たち」とか
「超整理術」とか
読んでみようか。

しかし、私なんかぜんぜんかわいいもんで、
前いた新聞社の編集局では、記者さんたちの机は、ノートパソコンの上の部分だけかろうじて
空間が開いていて、あとはコの字型に書類やら何やらがつんであって、
それを向かいや横の机同士で支えあっているという状態でした。
中に何か新生物でも飼ってそうな山ができていた。
電話取り次ぎたくても、壁できちゃってているのかいないのかわかんないから
とりあえず名前呼んだりして。
原稿雪崩のときはちょい地響きが。
床もその状態(座るとこ以外は全部本や資料積んでる)の部長の机で
原稿雪崩がおきて、脱出を手伝ったこともありました。
合間を縫っておいてあるのは、「しじみエキス」とか、ビニール人形とか
みょーなもんばっかりで。

なんか気取った派遣社員の子が
「あたし、仕事できる人は、机も片付いてると思う」
とか言ってて、私はそーは思わないんだけど、
確かにずっと積んであるものは結局使わないんだよなー。
あ 家の片付けと同じだ。
あー。
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# by chocciu | 2006-11-07 00:50 | 仕事


入浴タイム

入浴時ぐらい、好きな入浴剤でも入れて、
マンガでも読んで、
リラックスしたいものです。

が、昨今は
「上司と掛け合おう 明日こそ なんて言おう 事前に整理しとこう」
なんて、会社のやなとことか、
言い方とか考えちゃったりしちゃって、
頭にきたシーンとか回想しちゃったりなんかして、
自分にも頭きちゃったりして、

ぜんぜんリラックスタイムでない。
いかん。

アカと一緒に流しちゃいたいもんだ。
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# by chocciu | 2006-11-01 00:56 | 仕事


根回しで頑張る働きマンはえらい。

土日、
本当に本当ーーに憂鬱な出張に出かけた。

「会社辞めたい」とか、
「今扱ってる媒体に興味ない」というか積極的に興味なくしたいっつーか、
「編集長大嫌い」とか、、、
そういう、「会社」あるいは「新卒入社以来10年経つのに
いつでもどこでもうまく働けないもどかしい自分」に対する負の感情が、
出かける一週間前ぐらいからずーーっと抜けず、
結局抜けぬまま新幹線に飛び乗る。
足取りは重いっつーのに、速いんだよ新幹線。
こだまにすりゃよかったよ。

しかし、先方では決してそんなそぶりを見せてはならぬ。
先方の方々は私よりずっと年上のおじさまたちで、かつそれなりに名や財を成して
こられた方々なので、挨拶でも失礼があってはならない。
ニコニコ、笑顔で名刺交換。
目上から目下に寄って来て挨拶、というのはありえないので、
向こうも声をかけられるのを待っている。
ので、私が動かなくてはならない。
かといって、むやみに声をかけるのではなく、
こっちなんか目もくれないで、もっと名刺交換しがいがある
同年代のオヤジさんたちと喋りあってたりするので、
合間のうまいタイミングで
「失礼します ご挨拶だけさせてください」
とかなんとか言って割り込む。

このタイミングを計るのが、けっこうしんどいんだわ。
かつ、ああ小娘が頑張ってるねえ的な態度をとるオヤジもまだまだ多いのだが
(33ですが彼らからみたら小娘なのであろう)
なんか、いちいち萎えてても仕方ないのでとにかく笑顔で。
編集長からもそう言われている。
とにかく愛嬌振りまけと。
愛嬌=人口笑顔
あたしの苦手かつ嫌いな分野だ。
笑顔は、振りまきたい人にだけしか振りまかんよ。
コンパニオンじゃないんだし。

新卒で入った会社では、私は書店の営業をしていた。
店長や担当者が接客したり、棚の整理したり、休憩したり、
そういうのを棚の影から見守って、やはりタイミングを計って声をかけ、
笑顔であいさつ。

相手は当たり前だが人間で、
前回は機嫌が良くても今回は不機嫌だったり、
罵倒されるのが分かってる人もいたり、
そういう人間を前に、物陰から勇気を出してえいやっと声をかける。

当たり前だがこっちも人間で、
「こんな仕事やってられるか」と思ったり、
「こんな新刊作ってどーすんだよ。売れるかよ」と編集部に憤ったり、
生理痛絶好調だったり、
いろいろある。
けど、そんなの理由にならない。
そういうのを乗り越えて、というか、「乗り越えるもの」とも感じないで、
なんか頑張れちゃってる同僚や先輩もいたし。

でも、やっぱり私は苦手なんだなあ。
顔を覚えてもらって、通い詰めて、先方に名を覚えてもらって、
だんだん心を開いてもらって、仕事の話もできるようになって、、って
プロセスに魅力を感じないのですよ。(あーあ)
苦手なのに、なんでいまだに、そのジャンルで何かを乗り越えようと
しているのかなあ。
登る山間違えてることに気付いた33歳ってどーよ。

「タイミングを見計らって声をかけて、顔覚えてもらって、話聞き出して」
の最たるものって、新聞記者とか、マスコミの人かなあ。
ドキュメンタリー作ったり書いたりしてる人とか、
プレゼン通したい人とか、根回ししたい人とか、
いわゆる「接待」するような人たちも、そうなんだろうなあ。
世の中、たくさんいるよなあ。
向いてる人もいるだろうけど、向いてなくても
「家族のため」とかで頑張らざるを得ない人、たくさんいるんだろう。

自分にはできないなあ。
えらいなあ。
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# by chocciu | 2006-10-31 00:36 | 仕事


●「町長選挙」奥田英朗著、2006年、文藝春秋●

町長選挙
奥田 英朗 / 文藝春秋
ISBN : 4163247807
満足度: ★★★


変人精神科医の伊良部先生&やる気ゼロセクシーナース・マユミシリーズの新作。

もう、
「よう 寅さん帰ってたのかい」
「おう タコ社長 相変わらずだな」
─いろいろあって 喧嘩勃発─
「なんだと このタコ!」
「おにーちゃんやめて!」ガシャーン
「寅 オマエが悪いよ。出て行け!」
「あー出て行くよ。さくら とめるなよ」

・・・のように、物語の「型」がもうがっちり決まっているシリーズなので、安心して読めます。今回は、第一話はナベツネ、第二話はホリエモン、第三話はSTORYモデルの黒田知永子さんあたりか?を、彷彿とさせる(というか、まんま)キャラクター達と、伊良部先生の絡み合い。

「毒を持って毒を制す」ような濃い人同士の対決。
夢のコラボを堪能できます。

第4話の表題作「町長選挙」だけ他と毛並みが違うというか、番外編。
第1~3話の、定石どおりの話のが面白かったかな。
伊良部先生が島に出張し、ちょっと調子狂っちゃってます。
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# by chocciu | 2006-10-23 23:26 | 読書


カージナルス田口

苦労人らしい。
とてもえらい。

でも、入ってくる映像のせいか、
最近のイメージはビールかけられながらのコメント
「うれしいっすね」

ひたすら「ビールあび男」のイメージ。
それだけ勝ってるってことですけどね。
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# by chocciu | 2006-10-23 00:41 | 時事


「電話をして」とはどういうことか?

だんながまた5時に帰ってきました。

昨日、私は仕事帰りに都心某所で演劇を観て、10時半ごろ劇場を出たら
「これからごはん食べて帰る」
という留守電が入っていたので、都合が合えば一緒に、と思って折り返したところ、同僚と行くので無理だと素で断られました。
まあ、だめもとなので仕方ないでしょう。
良い劇を観た後の高揚感と、寂しさと空腹を抱えて帰宅しました。
(地元スーパーでなめろうを買って日本酒の肴としたのですが、まずいことまずいこと)

しかし、やはりむくむくとわいてくるものがあったのです。
ここでちょっと、断られた直後→帰宅までに書いたはいいが、送るのもやぼだよな、でもそれじゃ私の気が治まらないしな、と逡巡し、結局送らなかった私の携帯メールを引用してみましょう。

「3回財布落としたから今日は自制しよーって反省する週とかないの?人の金で飲んであたしは家でアナタの荷物待ったり残り物食えってか?ごきげんもとってもらえない強い人間なのかわたしは?もううんざりだよ!と思ったけど急に私との飲みはいつも無理なんだよね 深夜虎ノ門で迷って徘徊してても会社の人と飲んでたアナタだし。どーせ何で怒ってるのって言うだけなんだろーし。」

まー、恥ずかしいですね。
「強い人間なのかわたしは?」って辺がやけに大げさで、いかにも観劇後って感じですね。

冒頭の「3回財布落としたから」を解説します。
だんなはここ最近、激務に追われた一週間の最後の金曜、同僚と朝まで飲み、始発で帰るはいいが寝てしまい、たまに目覚めては「今 上中里」(ってどこだ?)「今 大船」「今 川口」等々の電話を7時すぎぐらいに繰り返した結果、9時ぐらいにようやく帰宅するという生活が続いています。(ちなみにうちは横浜)
そこで3回財布を紛失し、うち2回、京浜東北線車内でスられています。
皆さんも気をつけて。怖いよ、京浜東北線。
一回につき●万。計算するのもしゃくです。

妻としては、同僚と盛り上がってるのに電話するのは野暮だと心得てはいるつもりなのですが、今この瞬間財布すられてんじゃないかと思うと、気が気ではないのですよ。
2時ごろ電話掛けまくり、結局つながらない。
「電話をしろ」と留守電入れても、朝かんで含めるように懇願しても、つながらない。
眠りかけた頃、帰ってきて、「無くした」なんて言われた日にゃどうよ。
私、生殺し状態じゃんよ。

酔って寝て起きたら財布がなかったって心底へこむものですが、3度目ともなると、ちょっと同情の余地ナシって思いませんか?
自分だったら、ちと自制しようと思うし、そう思わなくてもそうすることが同居人への態度、けじめだと思うのです。
たとえ仕事でストレスがたまって、発散しなきゃ気がすまないと思ってもです。
飲むだけがストレス発散じゃないと思うし。
(私もけっこう酒飲みなのですよ それにしてもです)

財布を抜きにしても、オヤジ狩りやら通り魔やら何かと物騒な昨今、純粋に私はだんなの身を心配しているのですよ。
かつ、「私だって楽しみたいのに。どうして一緒に楽しんでくんないの!」という思いもある(けっこうこれが本音かも)。

それなのにですよ。
今回も「今日 同僚と食べて帰るから先に帰れ」
と言う。
私の貸した金でですよ。
普通なら、あともう1000円しかないから帰るってな状況でですよ。
まあそれはいいとしましょう、
それで今(5時)帰ってきて、
「早く帰ってきたのに なぜ怒るんだ」
と、よく分からないことをわめかれ起こされる。
酔ってるので自分はさっさと寝てしまい、悶々とした私が残される。

ここのところ毎週、そんなんで私が怒って、週末気分が台無し、みたいなのが続いています。
正面向き合って話はまだできる。
(そのうちうざがられて耳も貸さなくなったらおしまいだけど)
謝りまくられる。
だけど突き詰めると、「電話一本しなかったのがなぜそれほど怒りにつながるのか」というのが彼の本音らしい。
電話一本する、しないの物理的な話じゃないのに。

「今日遅くなるけど 先寝ててね」
っていうのは、相手への思いやり、気遣い、愛情ではないのか?
「今 一緒に過ごせない状況だけど、あなたのことは気に留めているからね」というサインを送られるだけで、家で待つ者の気分はどれだけ違うことか。
なぜ私からせっついて「愛情をよこせ」といわねばならないのか?

そうすると、
「ごきげんもとってもらえない強い人間なのかわたしは?」
ということになるのですよ。

なんかもう、
「心配している」
「一緒に過ごしたいのに」
「いつもご飯作って待ってるのに あなたにつくしてるのにどうして」
とかっていうのは、男はうざいんだろうな。
世の女性は、こういう「空振り感」をどう処理してらっしゃるんだろうか。
(え そんな人いませんかそーですか)

でも、書いたらなんかすっきりしました。
この気持ちを、創作に転化せよ!
というのはかっこよすぎですかね。
がんばります。

だんなも私の想像を超える激務なのであろう。
受け止め、転化できたら感謝せねば。
ぜんぜんまだですが。

今日観たのは「書く女」。
樋口一葉の生涯を寺島しのぶが熱演。

恋愛のモヤモヤや、不遇な境遇を創作(執筆)に転化する話でした。
さっそくちょっと影響受けてます。
書くぞー。
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# by chocciu | 2006-10-14 06:37 | 新婚女


●「ワールド・トレード・センター」2006年アメリカ、監督:オリバー・ストーン●

公式サイト

満足度:★★★★

よい映画でしたよ。
あの辛口「ニューズ・ウィーク」が表紙をニコラス・ケイジにして褒めてましたが
それも納得。

旧友に試写会に誘われたはいいが、正直気乗りがしなかった。
久々に再会して飲む前に観る映画としてはいかがなものか・・・・
しかも仕事明けの疲れた時間に。

だって、オリバー・ストーンだよ。
声高に、「これはブッシュの陰謀だ!」とか、
「腐敗した資本主義社会が悪い!」とか、
映画という手段を用いて声高に叫ぶに違いないよ。
しかも、筋は分かっている。救いようのない筋書き。
5年前のあの忌わしい事件を、わざわざ2時間超かけて辿りたくないよ。

・・・と、正直気乗りがしないまま会場に足を向けたのであったが、観てよかった。
とにかく、オリバー・ストーンぽくないのだ。
(名もなき人々の表情が次々挿入される編集の仕方は「JFK」ぽかったけど。
救助されるニコラス・ケイジは車椅子のトム・クルーズぽかったけど。)

この映画は、繰り返し流れたあの、飛行機がビルに激突するシーンは出てこない。
あくまで、淡々と過ぎ行く日々の中の1日を、いつも通り淡々と過ごしていた人々の視線で、あの瞬間の前後を淡々と描いていくのだ。
私たちが9.11で観たイメージが、林立するニューヨークのビル群の一角が飛来してきた飛行機で破壊されるという「外」からの視線だとしたら、この映画は、まさにその林立するビルの「下」「谷間」にいた人々の視線で描かれる。

ここでは、ヒーローは出てこない。主人公のニコラス・ケイジさえあまりかっこよくない。
原因不明の大きな激突音がし、どうもビルに飛行機が突っ込んだらしいということで、バスで現場に向かう警察官たち。
バス内から、頭から血を流して道を歩くサラリーマンを見て、彼らは驚愕し怯える。
この「じわじわくる恐怖感」の描写が秀逸である。
東京のオフィス街で、これから行こうとしているところから、血を流して逃げてくるサラリーマンや、救急車の数が徐々に増えてきて、だんだん煙くなってきて、前方の霞ヶ関ビルから火が上がってるとしたら・・・

炎上するビルを前にして、「今からあそこに行く。行ける者!」
と上司(ニコラス・ケイジ)に問われ、「行きます!」と進み出る何人かの警察官も、
顔は怯えたまま。ビルが倒壊し、下に閉じ込められた彼らは気がふれたように叫び、
痛みに声を上げ、恐怖する。

その恐怖がリアルである。
映画なら「強い信念で、最後まで己を信じて、生還したヒーロー」な方が話として
納まりがよいが、本作の登場人物たちはそうでない分、
「ああ、本当に怖かったんだろうなあ」と、見る側に深く思わせる。
もちろん、あんな状況で生還した実在の警官さんたちは、強い意志の持ち主で、
そうでなければ生還できなかったのだろうけど。

あの出来事はひどい、許せない、と言う前に、実際にあそこで遭遇した人たちは、
まずとにかく怖かっただろうなあ。

そして、その恐怖の中で、名もなき警官、消防士、海兵隊員など、たくさんの人たちが、
自分も下敷きになって死ぬかもしれない状況で、ドリルで瓦礫に穴を開け、
決死の救助活動を行った。

あの後アメリカがイラクで何してるかとか、それはまた別の話として、
そのことは覚えておこうと思った。
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# by chocciu | 2006-10-07 01:36 | 映画


●「ベター・ハーフ」(唯川恵著、2000年、集英社)●

ベター・ハーフ
唯川 恵 / 集英社
ISBN : 4087744523
満足度: ★★



ええと、ハードカバーの方図書館で借りて読みました。
この著者はちと苦手なのですが、
何が苦手かというと、この本でいえば帯の
「どうして結婚なんかしたのだろう。」
とか、うろ覚えですが
「これが、愛なのか。」
とか、あまりにストレートな一語を、そのストレートさを避けるために行を費やし
読みながら婉曲的に実感させられる、という作品の方が私は好きなんだけど、
ストレートをストレートなままスラスラつらつら、書き連ねちゃうとこである。
(なんかよくわかんないか)
「愛がなくてははじまらない。」とか、
「人生は一度だけ。」
なんてタイトルも、ちょっと。

本作もバブリー女の夢のような結婚から始まって、不倫、妊娠、子どもお受験、親の介護、夫のリストラ、等々がスラスラつらつら。
確かに、「家事をしない夫」の扱いとか、自分に関係あるところはなになに、ふむふむと読んじゃうってことはありますが。

しかし、苦手苦手といいながら、活字中毒の私は、「なぜ苦手か」再確認のためにわりと読んでたりします。
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# by chocciu | 2006-09-06 23:02 | 読書


●「フリーランスはじめてみましたが・・・・・」(きたみりゅうじ著、技術評論社)●

フリーランスはじめてみましたが…
きたみ りゅうじ / 技術評論社
ISBN : 4774122718
満足度: ★★


「会社をやめてフリー」とは多くの月給取りが夢見るコースだと思う。
しかるに本書はそのコースを辿りたいと願う人にとって格好の参考書と
なると思いきや、

著者の個人的な話が(特に後半)多すぎ、
普通の日記を読まされている感が強く、
あまりのめりこめなかった。

特殊な専門知識を持っていると
(著者の場合はSE関係)
特殊な本が書けていいなあ、とは思いました。
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# by chocciu | 2006-09-01 00:52 | 読書

    

33歳女、編集業者による日記です.
by chocciu
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プロフィール
34歳、女、旦那と2人暮らし、神奈川県在住、仕事は編集、夢は印税生活。

スキ:散歩、漫画だらだら読み、カウリスマキ、是枝裕和、高村薫、西原理恵子、国内ぶらり旅、鶴見川チャリ。

キライ:ほうれん草のごまあえ

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