鶴見川日記


●「年下の女友だち」(林真理子著、2003年、集英社)●

年下の女友だち
林 真理子 / 集英社
ISBN : 4087746240
満足度:★★★★★


今日これについて書こうとしたら、「林真理子さん ひったくり被害」のニュースが。大丈夫でしょうか。

林真理子氏の著作は好きであらかた読んでいる。女のドロドロした心理描写に関して、右に出るものはいないんじゃないでしょうか。ドロドロ系も好きだけれど、特に『葡萄が目にしみる』に代表されるような、初期の、コンプレックスを抱えた少女の成長物語系のものがいい。

自慢話満載の週刊文春のコラムはキライだけど、以前そのコラムで『作家は周囲が華やいでいないとものを書けない』みたいなことを書いていたので、まあ、そんなものなのでしょうか。

『年下の女友だち』は、40過ぎと思われる、バツイチ・姉御肌のイラストレーター、エミ子に、文字通り「年下の女友だち」が悩み相談を持ちかけてくる(実際はただ話を聞いてもらいたいだけなのだけれど)。「第一話 七美」「第二話 かおり」のように、一人ずつ章立てになっていて、エミ子がそれぞれの彼女の印象、相談経緯、結果をひとり語る形で綴られる。

「こんな相談できるのはエミ子さんだけなんです」と、秘密を打ち明ける女達。人もうらやむ美人で家柄もいいのになぜか男運がない七美、不倫を8年も続けるこずえ、不思議な友情で結ばれているいずみと美由紀・・・。一見幸福そうに見える女たちの裏事情も興味深いが、私が印象に残ったのは、親身に話を聞いているつもりが、だんだん悪意、露悪趣味が芽生えて、わざと意地悪い質問やアドバイスをしたりする聞き手のエミ子の心理描写のほう。特に唯一彼女自身が話に絡む「葉子と真弓」の章のルミ子、とても哀しく切ない。
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by chocciu | 2006-02-22 00:25 | 読書

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33歳女、編集業者による日記です.
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プロフィール
34歳、女、旦那と2人暮らし、神奈川県在住、仕事は編集、夢は印税生活。

スキ:散歩、漫画だらだら読み、カウリスマキ、是枝裕和、高村薫、西原理恵子、国内ぶらり旅、鶴見川チャリ。

キライ:ほうれん草のごまあえ

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