鶴見川日記


●「不味い!」(小泉武夫著、2006年文庫版、新潮文庫)●

不味い!
小泉 武夫 / 新潮社
ISBN : 4101259410
満足度: ★★★★


農学博士(専攻は醸造学、発行学、食文化論)で、「世界中の珍味、寄食に挑戦している『食の冒険家』」という著者による、不味いもの論集。

得てして、人の悪口は楽しく、人の不幸は蜜の味、なものだが、本書はその快楽をよく突いてくださる。

「おいしーい」
よりも
「まっずーい」
と言われたほうが、話を聞きたい気がするもの。いかに不味かったかって。

「観光地のお膳」「不味い学校給食」「不味い駅弁」「シュール・ストレミング」等々、不味かったもの、体験を面白おかしく紹介してくれる。

「~あれは不味かったなあ。」「空しかったですねえ。」等々、飄々とした語り口で、著者近影の穏やかそうなお写真を拝見しながら、ほうほう、うんうん、あるある、てな感じで、また専門家な観点からの分析になるほどなるほど、てな感じで、こちらも楽しく読み進んでいたのですが、途中から、
「ちょっと待てよ。」
・・・
・・・

まず思ったのは
「カラスの肉」の章を読んだとき。
東北の湯治場で、経営者のオヤジが「カラスの肉は不味い」と言うので、どうしても挑戦してみたくなって、オヤジが調理してくれた(長ネギやニンニクを混ぜて叩いた肉に味噌や七味唐辛子を加え、竹串に巻きつけて焼いて食べる)ものを食べてみたという。
その不味さ、臭さの描写にこっちもウエッとなるのだが、
「カラスの肉→食ってみたい」
の思考回路にまず驚愕。

あとは、
「中国で10年前に漬けた蛇の酒を飲んで七転八倒した」話とか、
「アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシを生きたまま翅をむしって竹串に刺して焼いて食べ比べてみた」話とか、、、、

徐々に浮かんできた漢字2文字・・・

この方、
悪食

食に対する探究心に、感動しました。
面白かった。
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by chocciu | 2006-07-25 00:20 | 読書

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33歳女、編集業者による日記です.
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プロフィール
34歳、女、旦那と2人暮らし、神奈川県在住、仕事は編集、夢は印税生活。

スキ:散歩、漫画だらだら読み、カウリスマキ、是枝裕和、高村薫、西原理恵子、国内ぶらり旅、鶴見川チャリ。

キライ:ほうれん草のごまあえ

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